山里に暮らす

山里に移り住み、日本の原風景の中で自然や地元の人たちとの共生を楽しむ家族の記録です。

今季3日目出猟。雌鹿1頭捕獲。

 昨日、今季3日目の出猟。一日中、山にいました。とは言うものの地元の山なので、自宅にお昼を食べに戻り、一服するという気軽さですが・・・。
 午前中は猟果が無く、午後になって隣村の山に入っていくと、中腹あたりから稜線にかけて、台風の被害と思われる倒木があたり一面に。前進するのもやっとです。


 稜線のすぐ下あたりを歩き続けると、小高い木の下の窪んだあたりに、いかにも鹿の根城ですという感じの場所が。あたりには足跡が多数。この場所からは周囲が良く見渡せ、警戒心の強い鹿が好みそうな感じ。

(根城らしき場所からは写真のように周囲が見渡せます)


 写真の途中で折れた木の左端の陰に隠れ、小雨降る中を待つこと3時間半。すると例によってペキッパキッという枝を踏むような音が、ちょうどこの写真のカメラ位置の裏側から聞こえてきました。ゆっくり、そっとレミントンM870にスラッグ弾を込めます。しかし、足音が徐々に遠ざかっていく気配。あらら・・・と思っていたら、約5分後、カメラ位置の裏の稜線からひょっこりと雌の鹿が顔を出してこちらを見ています。鹿は色が判別できないので、木の陰にじっとして息をひそめていたら、鹿の視界に自分が入っていても気づかれません。木の陰からゆっくりと狙いを定め、鹿の上体が稜線から出てくるのを待ちます。1歩、2歩、鹿が前進してくるに従い体が見えてきます。すると突然、鹿がひょこひょこと勢いよく稜線上に登り切ってきました。その距離約15m。首に狙いを定め、そっと引き金を絞ります。パン!鹿が前に崩れました。今回は1発で仕留めました。
 ですが、ここからが大変です。この大きな雌鹿を連れて倒木の中を下らなければなりません。しかも今日はロープを家に忘れてきてしまいました。後ろ足二本を手で引っ張りながら少しずつ少しずつ下っていきます。登り30分、下り1時間半。麓まで下りたら、もう薄暗くなりかけていました。

 長距離を引きずり回したせいで鹿も傷だらけです。この後解体しましたが、お肉はきれいなままで一安心。命に感謝の一日でした。